日本人の会話では、”主語”が頻繁に省略されます。例えば英語での会話などでは通常あまり起こりえないことが、日本語の会話では普通に起こります。というか、むしろ主語をきちんと言わないことの方が多いくらいです。
聴く側は、会話の流れ、状況等から、相手の話す言葉の主語を考える必要があります。
例えば、1対1で話をしているとき、話し相手から下記のような発言があった場合、それぞれのケースについて、主語が誰かを言い当てられますか?
a.「山田さんに言ったよ。」
b.「山田さんに言ってみたら?」
c.「山田さんに言った方がいいよね?」
d.「山田さんに言ったらしいよ。」
回答
a.主語は話者(自分と話している相手)。表現から話者が自分のことを言っていると判断できる。
ただし、話の流れ、状況によっては、第三者の行動について説明している可能性もゼロではない。
b.主語は聞き手。提案、あるいは誘導する言い方である。
c.主語は話者の可能性が高い。話の流れ、状況によっては、第三者である可能性もある。
d.主語は第三者。話者が他の誰かから聞いたことを聞き手に伝えようとしている。
日本語の会話では、特に話者自身のこと、また聞き手のことを話す場合、主語を省略することがかなり多くなります。
難しいですが、もうこれは慣れるしかありません。
考えてもわからなければ、もちろん、話者に確認するのが最善の解決法です。
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